採用動画で伝えたいのは、仕事と働く人のどんな姿か
包装・検品スタッフの企画例から、応募者の疑問を撮影場面と質問に置き換えます。自社で企画するための撮影リストと、出演・公開前の確認項目を紹介します。

「この仕事、自分にもできるだろうか」。応募を考える方には、職場の雰囲気と一緒に、毎日の仕事も見えると助かります。採用動画の企画は、その疑問に答える場面を探すところから始められます。
誰がどんな作業をして、困ったときは誰に聞くのか。「明るい職場です」という言葉に、こうした具体的な場面を添えると、働く姿を思い浮かべやすくなります。
一職種に絞り、疑問から撮る場面を決める
企画の練習として、食品工場の「包装・検品スタッフ」を未経験の方へ紹介する場面を設定しました。表には質問までを書き、答えは実際に社員へ聞いてから決めます。
↔ 表は左右にスクロールできます。長い表は上下にも動かせます。行と列の見出しを固定しています。
応募者の疑問 | 撮影する場面 | 社員への質問 | 伝える情報 |
|---|---|---|---|
一日、何をする? | 身支度 → 作業前確認 → 包装 → 検品 → 引き継ぎ | 今日の担当は? 作業の順番と、担当が替わる場面を教えてください。 | 仕事の流れ、担当する作業、他部署との関わり |
未経験でも覚えられる? | 指導担当者が見本を示し、本人が試す場面 | 最初に覚えたことは? わからないときは誰に聞きましたか。 | 実際の教え方、確認の相手。習得期間は事実確認後に掲載 |
大変なのはどこ? | 品質を確認する手元、作業を止めて確認する場面 | 注意が必要な作業は? 判断に迷った最近の場面を教えてください。 | 注意点と対処の仕方。良い面だけで説明しない |
どんな人と働く? | 作業前の打ち合わせ、次の担当者への引き継ぎ | どの場面で相談しますか。最近助かったやり取りはありますか。 | 役割分担、連絡の方法、協力する具体的な場面 |
働く条件は? | 最新の募集ページへの案内 | 人事担当へ:勤務時間・休日・募集条件の最新情報はどこですか。 | 確認済みの条件と、変更時に更新する掲載先 |
全部の場面を撮らなくても大丈夫です。自社で聞かれる疑問を一つ選んで、「この答えは、どんな場面なら伝わるだろう」と考えてみてください。
機密に関わる工程は、公開できる手順や社員の説明へ置き換えます。教え方を見せる場面も、実際の教育制度や仕事の進め方に合わせます。映像の都合で、ない制度をあるように見せないためです。
現場へ持っていく撮影リスト
仕事の場所がわかる引きの画面。立ち入り・撮影可能な範囲を先に確認。
準備、作業、確認、引き継ぎ。手元だけでなく前後の関係がわかる場面。
人同士のやり取り。声をかける相手や役割が伝わる場面。
本人の説明。周囲の音を短く録って確認し、聞き取れる場所を選ぶ。
募集情報の案内。動画を見た人が最新条件を確認できるページとリンク。
各項目に「場所/出演する人/撮影できる時間/確認者」を足すと、撮りたい場面が当日の予定になります。自分たちで撮る場合も、通常の仕事と安全が優先です。撮影のために危険な動作を繰り返すことは避けてください。
答えを誘導しない質問リスト
「やりがいは?」だけでなく「最近、手応えを感じた仕事は何でしたか」。
「働きやすいですよね?」ではなく「入社前に想像したことと、実際で違った点はありますか」。
「サポートは万全?」ではなく「困った場面で、誰にどう相談しましたか」。
「成長できる?」ではなく「最初は難しく、今はできるようになった作業は何ですか」。
答えが少し抽象的なら、「そのとき、何があったのですか」と続けて聞いてみます。具体的な出来事が分かると、その方らしい説明になりますね。台本に合う答えへ誘導せず、本人が話してよい経験を選びます。
撮影前と公開前に確認すること
出ていただく方には、何のために撮り、どこへ、いつまで載せる予定かを伝え、同意を確かめます。編集後にどう確認してもらうか、出演を断りたいときや公開後に相談したいときは誰へ連絡するかも、先に決めておきます。
撮影前:お客様や通行人の映り込み、名札、伝票、PC画面、機密資料、製品・工程の公開可否を確認する。
編集後:背景や音声にも個人情報・機密が残っていないか、発言を切り取って意味が変わっていないかを見る。
公開前:採用ページ・SNS・説明会などの使用先ごとに、同意した範囲と募集条件を照合する。字幕でも意味が通じるか確認する。
できあがった企画は、「見た方が、この仕事を一つ説明できるだろうか」と読み返してみてください。働く場面が思い浮かぶかどうかが、ひとつの目安になります。給与や勤務時間などの条件は、更新担当を決めた募集ページへつなげておきます。


